茂木 大輔(DAISUKE MOGI)

 東京都出身。国立音楽大学在学中から新星日本交響楽団のオーボエ奏者として活躍。1981年にミュンヘン国立音楽大学マイスターコースに留学し、ギュンター・パッシン氏に師事。87年にはシュツッツガルト・フィルハーモニー管弦楽団に第1オーボエ奏者として入団、巨匠ヘルムート・リリンク率いるバッハ・コレギウムでは録音、演奏旅行、指揮セミナーなどに参加した。1990年に帰国し、91年からはNHK交響楽団の首席オーボエ奏者を務めている。またソリストとしての活動も活発で、これまでにNHK交響楽団、ウィーン・フィル室内合奏団、トウキョウ・モーツアルト・プレヤーズ、いずみシンフォニエッタ、宮崎音楽祭管弦楽団などと共演したほか、ジャズピアニスト山下洋輔など各ジャンルを代表するアーティストとの枠にとらわれない斬新な活動が常に注目を集めている。CDもこれまで多数リリースしており、いずれも高い評価を得ている。98年にスタートした三鷹市芸術センター「オーケストラ人間的楽器学」シリーズを皮切りに、企画・指揮・お話しの全てをみずから行うスタイルのコンサートでも全国的に活躍。これまでに東京交響楽団、日本フィルハーモニー交響楽団、大阪シンフォニカー交響楽団、九州交響楽団、東京混声合唱団などを指揮している。2001年、東京・晴海に開館した第一生命ホールのオープニングコンサートを企画・指揮。04年1月に東京オペラシティにおいて、筒井康隆・山下洋輔が共作共演したジャズ・オペレッタ「フリン伝習録」の初演を指揮。また宗教音楽の分野では、02年にJ.S.バッハ「マタイ受難曲」、05年には「ロ短調ミサ曲」を指揮したほか、解説演奏会なども多く行っておりいずれも大きな成功を収めている。また執筆者としても知られ、その独自の視点と切り口が幅広い層に人気を博している。これまでに「オーケストラ楽器別人間学」(新潮文庫)、「オーケストラは素敵だ」(音楽之友社)、「こうしろ!未来のクラッシック」(ヤマハ・ミュージック・メディア)など多数の著書がある。